インプラントの歴史
基礎知識として「インプラントとは何か」というお話をさせて頂きたいと思います。ここではインプラントの歴史を少しご紹介します。
1.インプラントの歴史
大昔の話まで合わせれば、それこそ紀元前の遺跡から発掘された頭蓋骨まで遡ります。
失ったと思われる歯の代わりに、宝石や貝殻で造った義歯が埋め込まれていたのです。
とはいえ、これはもちろん自然の歯と同様に使えるような代物ではありません。
骨と結合しないのでは、入れ歯と変わりませんからね。
現代に繋がるインプラントが生まれたのは1952年のスウェーデン。ペル・イングヴァール・ブローネマルクという科学者が、実験の途中で偶然にチタンと骨が結合することを発見しました。
このことから、チタンは骨と結合する性質を持つ(オッセオインテグレーション)ことが立証されていき、チタン製のインプラントが実用化されるに至ったのです。
現在のインプラントもチタンで出来ており、基本的な方法は1952年にチタンと骨の結合が発見された当時から変わっていません。
この事実をもとに、
インプラントは60年以上の歴史を持つ手法であるといえるわけです。
オッセオインテグレーションの発見後、ブローネマルク教授が実際にインプラント治療を行ったのは1965年のこと。
この時に埋め込まれたインプラントは、40年ほど機能し続け、患者が一生を終えるまで問題なく使用できたのです。
現在、インプラントが5年間機能し続ける確率は98%。
10年というスパンでも96%となっており、安全性ばかりでなく実用性の面からも有用であることが認められています。
2.インプラントとは
インプラントを特殊な治療だと思い込んでいる人も多いですが、
上記のとおり長い歴史をもつ一般的な治療の1つです。
保険外診療であることから安全性に疑問を持つ人も多いようですが、入れ歯・ブリッジなどに関しても審美面で有効な材質を用いる場合には保険外の高額な費用が必要になります。
日本の保険は最低限の治療にしか適用されませんので、
適用外だからといって何も怪しげな方法というわけではありません。
現状、インプラントというと「高額な費用」や「手術のリスク」ばかりが注目されているように感じます。
もちろん、手術である以上は一定のリスクを伴うわけですが、そういったマイナスのイメージばかりが先行しているのは非常に残念なこと。
費用やリスクばかりでなく、
メリットや治療としての信頼性を伝えたいというのが私の願いです。